現場の状況を反映した凧の形をした家 – 壁やアプローチで敷地の境界を曖昧にすることで、プライバシーと開放感のバランスを取り、周囲の街並みにリズムを作り出しています。
この設計には、建築家である施主自らが積極的に関わり、その専門的な視点と個々のアイディアが随所に反映されています。たとえば、屋根のラインに整列した三角形の障子は、建築家としての施主と設計者が協力して考案したもので、空間を変容させる役割を果たしています。開くと自然光が入り、部屋を分割する一方で、閉じている際には空間をつなげ、光を遮断するという柔軟性を備えています。
また、使用する木材の選定にも建築家である施主のこだわりが取り入れられており、素材の温かみが家全体に柔らかな印象を与えています。このデザインは、施主の建築家としての個性、機能性、美しさ、そして環境への適応性をシームレスに兼ね備えた空間体験を実現しています。







